W杯が終わって、少し冷静になったところで、今回の大会で考えたこと等をまとめておきたいと思ったので、サッカーとは全く関係ないサイトにもかかわらず、こういうページを作ることにしました。
 まず、大会中、BBSで書いたコトは、その時の私の正直な気持ちです。
 まぁ、なるべくオブラートに包んで書こうと思った結果、少々(かなり?)言葉足らずになってしまった感は否めません。
 なので、気分を害した方がいたと思います。申し訳ございませんでした。
 そういう方にも、これから私が書くことを読んでいただければ、嬉しく思います。

 なお、全くの私の主観ですので、間違っていることもあるかと思います。そういうことは指摘して頂ければ幸いです。
 はじめに、私はちょうど『C翼世代』にあたります。
 男女関係なく、ほぼ全員が多かれ少なかれ真似をした世代です。
 たぶん、日本人の中では、一番サッカーに親しんだ世代だと思います。
 運動神経なんて皆無に等しい子供だった私も、やりましたよサッカー。サッカーだと言い切れるようなシロモノじゃなかったことは置いておいて。
 『野球よりサッカー!』そう思っていたのは、私だけじゃなかったと思います。
 
 でも、世の中は野球な訳です。
 スポーツにお金出す世代がほぼ野球onlyなのだから、これは当たり前です。
 だから、Jリーグが出来たとき、私はかなり期待しました。
 しかし、現実は夢見ていたプロサッカーとは違いました。
  それはもちろん当たり前のことで、これから根付くように育てていかなければならないものに、大それた期待をしていた方が間違っているのです。
 そういうことが理解できなかった訳じゃないけれど、他の楽しいことをすでに見つけていた私は、Jリーグに夢中になることはありませんでした。
 
 W杯を日本でやると知った時。正直たいして興味はありませんでした。
 あー日本でやるんだったら、普通にTVで放送してくれるから見られるな〜と思ったくらいで。
 電車の中吊りで、貴公子だのイケメンだのと書かれているのは目にしてましたが、写真とかは載ってなくて、ワイドショーなんかも見られない環境(日中働いていれば当たり前だけど)だったのもあって、外人選手にキャーキャー言う気持ちも理解出来ませんでした。
 サッカーしに来るのに顔は関係ないじゃん!そう思っていました。
 で、始まったW杯。20時からの試合だけは見るようにしていました。
 見ているうちにだんだんのめり込んでいきました。
 やっぱりサッカーは面白い!そう思い始めた時に、イタリアの初戦を見たのです。
 『ボールは友達ってこういう事を言うんだ』と感動するくらい華麗なドリブルを見せてくれた選手がいました。
 それがトッティでした。
 味方の足元に正確に送られるパスの数々にも驚いて、この人凄い!と惹きつけられました。
 そして、アップになった顔のあまりの格好良さに、完璧に嵌りました。
 あんなに凄いプレイをする上に、顔まで格好良いなんてどんな人なんだ!?
 勢いのままネットで彼のことを調べまくり、写真もたくさん拾い集めました。
 そして素敵なサイトさんにも巡り合いました。
 日本戦以上に真剣に見ていたイタリアのリーグ戦。
 審判に恵まれず、理不尽なオフサイドを取られ無効になったゴールに疑問を感じつつも、決勝リーグには進めたので、まだそれほど誤審のことは気にしていませんでした。
 久々に見たサッカーは、私が子供の頃に覚えたルールとは微妙に変わっていたし、W杯だけのルールも設定されているから、審判によって判定基準がまちまちだということもおかしいとは思いつつ、まだ好意的に見ていました。
 どちらかのチームに明らかに偏りすぎという審判は見なかったし、大会の準備期間が短かったから仕方ないのかもしれないと考えていました。
 しかし、決勝トーナメントのイタリア×韓国戦を見ているうちに、疑問は膨れ上がりました。
 まず、ここで断言しておきますが、私は韓国を応援していました。
 リーグ戦で見せた強さに、素直に驚き喜んでいました。
 自国サポーターでスタンドを埋め尽くせるということだけではなく、湿気という最大のホームアドバンテージを手にしているこの大会で、優勝も夢ではないと思ったほどです。
 だから、決勝トーナメントでイタリアと韓国が当たると解った時、正直困りました。
 どちらにも勝って欲しかったから。
 ただ、トッティを筆頭にアッズーリのプレイをもっと見たい!という欲求の方が微妙に勝っていたため、出来ればイタリアが勝ってくれると嬉しいな〜と思って試合を見始めました。
 アナウンサーの韓国よりの発言も、始めは共催国だから仕方ないと思っていました。
 しかし途中から、どうもイタリアのファウルはかなり厳しく取るくせに、韓国のファウルは一つも取らない審判だな……という疑問が浮かんできました。
 ファウルをもらうことも無く好プレイを続けていたザンブロッタが、ドリブル中に後ろから蹴られて壊されたのに、黄紙どころかファウルすら取らない審判の判断に、納得は出来ませんでした。
 そしてそのことをおかしいと言わないアナウンサーと解説者に、不信感が募りました。
 さらに、イタリアがファウルをしたならともかく、技でボールをカットしてドリブルするだけでブーイングの嵐が起こり、挙句の果てにはスローインのためにイタリアがボールを持っているだけでもブーイングを始める韓国サポーターに、気分が悪くなって来ました。
 それでも、最後まで試合を見つづけました。
 トラパットーニ監督の采配は、最高のものだったとは思っていません。
 一点しか取れていないのにデルピエロを下げた時は、なんで!?って思ったし。(トッティの黄紙が累積二枚になってしまい、次の試合に出られないことが決まっていたせいもあったのかな〜と思わなくはなかったけれど、勝てなきゃ意味ないし)
 韓国の選手が調子も良くて、強かったことも認めています。
 それでも、あの試合で勝っていたのはイタリアでした。
 試合終了後、TVには韓国の選手しか映ることは無く、ユニ交換をすることも無く、スタジアムも放送スタジオも異様に盛り上がる中、イタリアの選手たちはいつのまにか全員いなくなっていました。
 その上、あれだけマナーの悪い韓国サポーターを『日本人は見習うべきだ!』と断言する解説者に怒りが込み上げ、私はネットに向かいました。
 イタリア寄りでTVを見ていたせいかもしれないと、自分の判断に確信が持てなかったので、もともとサッカーの好きな人たちがどう思ったのかを知りたかったからです。
 そこで私は、おかしいと感じていたのが私だけではないことを知りました。
 もともとサッカーの好きな方のサイトで、私の中でもやもやと燻っていた気持ちがはっきりと文章になっていました。
 それを読んだとき、疑問が解けるのと同時に、怒りが込み上げてきました。
 審判を買収してまで勝ちに行く韓国に。
 その勝利を喜ぶサポーターに。
 真実を伝えようとしないマスコミに。
 そして、その韓国を応援していた自分に。
 何度も言うようですが、本当に韓国は強かったのです。
 だからこそ私は、正々堂々と勝負して勝って欲しかった。
 アジアのサッカーだって、世界基準に達したのだと知らしめて欲しかった。
 楽に勝てたとは言わないけれど、対等に戦えるだけの実力はあったのだから。
 もともと白人社会のスポーツだから、真っ当に韓国が勝っていても『審判を買っていたのではないか』とは言われたと思います。
 それでも、それを裏付ける事実が無ければ正面から反論できたのに。
 W杯に代理戦争という側面があることや、過去に誤審どころか八百長があったことも事実な訳で。それはこれからも変わらないかもしれない。
 でも、だからこそサッカー後進国である日本のスタイルをもっと世界に知ってもらう必要があったと思う。
 確かに日本人は、良くも悪くもミーハーで。
 格好良いとか、自分たちの住んでいる所に来てくれたからという理由だけで他国のチームを応援するにわかサポーターの存在に、各国の選手たちは驚き喜んでくれた。
 それは彼らにとって、他国を応援するということが信じられないことだったからな訳で。
 『サッカーはスポーツで、W杯はお祭りなんだから、好きなところを応援して良いじゃない!』という平和ボケした日本人的考えというのは、世界の感覚からはズレているとしても、胸を張って自慢して良いと私は思うのです。
 ということで、私はアズサポとしての一歩を踏み出しました。
 ミーハーサポではありますが。
 やはりいい男がたくさんいるので、期待大なのでございます。
 そしてイロイロとGくさいトッティがやはり一番なのです。
 いつか生の王子を見に行く野望を胸に、イタ語の勉強をしつつTVで試合観戦するつもりです。

 異論・反論、もちろん賛同してくださる方も、ご意見等ございましたら、BBSでもメールでもお待ちしております。